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ツノゼミはいつ“変”になるのか──幼虫と成虫を分ける、前胸のスイッチの話
最初から“あの形”ではないという違和感
ツノゼミを見ると、まず前胸に目が行きます。頭でも羽でもない場所が、なぜそこまで盛り上がるのか。あの形は、少しやりすぎに見えるほどです。
けれど不思議なのは、幼虫期にあたる若虫がそこまで奇妙ではないことです。成虫では前胸が主役なのに、若虫ではその気配がかなり薄い。つまり謎は、なぜ突起があるのかだけでなく、なぜそれが成長の後半まで強く出てこないのかにもあります。
既存のツノゼミ記事を読んだあとで気になりやすいのも、まさにこの点でしょう。あの異様な突起は最初から備わっているのではなく、発生段階ごとに表れ方が変わるのではないか、という問いです。実際のツノゼミの姿は、まず映像で見ると感覚がつかみやすいです。成虫たちの多様さだけでも、前胸がどれほど自由に使われているかが伝わります。
10月から色々と規制が解かれた最初の日曜日、通常通り再開された自然公園は、BBQテーブルはすべて埋まり芝生にも車が停まるほど多くの人で賑わっていました。しかし、なぜかトレイルを歩く人はゼロ。
家族でゆっくり歩いて、いろいろなツノゼミたちと出会いました。
この動画に出てくるツノゼミ
テングツノゼミと呼んでいるキノメツノゼミの仲間
エグレとよんでいるツノゼミですが、違う気がします。学名わかりませんでした。何ていうんでしょう?
Antianthe ヨコトゲツノゼミ の仲間
Poppea ポッペア 秋になると見られるカラフルツノゼミです
Stictocephala バッファローツノゼミ
Cladonota クラドノータ すべてメス
「きょうのツノゼミ」写真はこちらにUPしています
https://twitter.com/TreehopperG
https://www.instagram.com/riodekito/
。。。。。
参考文献:
Insectos de Guatemala: Guía de Identificación
ツノゼミ ありえない虫
。。。。。
ツノゼミGO は世界中オフラインで出来る無料のいきもの探しです。
中南米の出張や旅行が多かったため、行く先々で時間を見つけ山に分け入りツノゼミを探しては写真に撮っていたこの2年。グアテマラに暮らし、一緒にツノゼミにハマってくれた息子との虫探しが楽しくて、夢のツノゼミ全種コンプリートをライフワークにしようと思ったりしていたのに、コロナの影響でそれも正に夢となり、、、
本業の収入はそうそうにカットされ、中南米でのツノゼミ生活もいよいよ今年で最後かと、目指せユーチューバーと、ツノゼミの記録を撮っています。
今回は使い忘れてしまいましたが、息子の絵が気になる方へ、「あつめて!ツノゼミくん!」グッズはこちらから
https://suzuri.jp/THGO_GT
ここまで読んでくださったツノゼミ好きな方、ぜひぜひチャンネル登録をお願いします!

幼虫にあたる若虫と成虫を比べると、前胸の使われ方が違って見える
若虫の仕事は、まず食べて育つことです。植物の汁を吸い、脱皮を重ね、次の段階へ進む。その時期の体に求められるのは、派手さよりも扱いやすさです。
大きな突起は、見る側には面白くても、成長中の体にとって常に有利とは限らないのかもしれません。体表を何度も更新しながらサイズを上げる段階では、前胸を極端に拡張しないことにも意味がある、という見方はできます。
ツノゼミの若虫像は種によって差がありますが、成虫ほど前胸が誇張されない例は観察映像でもよく分かります。成虫だけでなく生活史の途中から見直すなら、まずこの比較が重要です。終齢若虫の雰囲気をつかむなら、この動画が参考になります。
毎週日曜日に同じ場所に行って遊んでいます。
今回はHyphinoeという種類(トンカチマクラツノゼミと呼んでいる)のツノゼミの終齢幼虫を見つけました。
でかいです。
この日の翌朝、サムネイルのツノゼミに羽化していました。
この動画に出てくるツノゼミは全部で8種類!
Cladonota clavigera ミカヅキツノゼミ
Bolbonota sp ムシクソツノゼミ
「きょうのツノゼミ」写真はこちらにUPしています
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ツノゼミGO はオフラインで出来る無料のツノゼミ探しです。
世界中にツノゼミの種類はポケモン以上いるそうです。
グアテマラに暮らし、一緒にツノゼミにハマってくれた息子との虫探しが楽しくて、夢のツノゼミ全種コンプリートをライフワークにしようと思っていたのに、コロナの影響でそれも正に夢となり、、、
本業の旅行業収入はそうそうにカットされ、中南米生活もいよいよ最後かというのを機に、目指してみようかユーチューバーと、ツノゼミの記録を撮りはじめました。
今回も登場しませんでしたが、息子の描いてたツノゼミ絵とリアルツノゼミ写真でTシャツとかも作ってみました。
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前胸のスイッチは消えているのではなく、発生の順番待ちをしているように見える
ここで大事なのは、若虫に前胸そのものがないわけではなく、成虫で目立つ形が若虫期には前面に出ない、という見方です。むしろその発達が後の段階で強まると考えたほうが、流れはつかみやすいです。
昆虫の体では、どの部分をどこまで伸ばすかが発生の制御で決まります。ツノゼミの前胸も例外ではありません。成虫で巨大な突起になる設計図が若虫期に完全に消えているなら、あれほど種ごとに一貫した形が現れることは説明しにくいようにも思えます。
研究や解説では、ツノゼミの突起は前胸背板の発達と関わる特殊化として紹介されることが多いです。背景をつかむには、形の奇抜さだけでなく、どの部位がどう特殊化しているかを見るのが近道です。
つまりスイッチとは、ゼロか一かの魔法というより、前胸を大きく拡張する時期が限られているという見方です。既存のツノゼミ記事から一歩進めて考えるなら、形そのものだけでなく、形がいつ解放されるのかを見る必要があります。半変態昆虫では終齢から成虫化にかけて体の配分が大きく変わるため、ツノゼミの前胸でもその局面で変化が目立つ可能性があります。
半変態では、似た体つきのまま最後に配分が大きく変わる
ツノゼミはチョウのような完全変態ではなく、半変態の昆虫です。若虫と成虫はまったく別物になるのではなく、似た体つきの延長線上で段階的に育っていきます。
だからこそ、最後の切り替わりが面白いのです。体全体をゼロから作り直すのではなく、すでにある体のどこをどれだけ強く伸ばすか、その配分が終盤で変わる。ツノゼミの前胸の変化は、その配分変更の一例として見ると分かりやすいです。
半変態の昆虫では、終齢の段階が成虫化に向けた重要な切り替えの場になります。発生制御の研究でも、成虫への移行がこの段階と深く結びつくことはよく知られています。ただし、そうした一般論をツノゼミ前胸の巨大化機構にそのまま当てはめる部分は、現時点では推論として見るのが安全です。
羽化の映像を見ると、その変化はかなり直感的です。外見が一続きに見える半変態でも、終齢から成虫になる局面では、前胸や翅の見え方がはっきり変わります。実際の羽化はこちらです。
家の前のミモザの木にいたコロニーから終齢幼虫を誘拐してきて卓上の枝にくっつけといたらあっさり羽化しました。感動しました。
気づいたときは半分ほど脱いでいて焦って撮り始めたため、ライティングなしで解像度がかなり厳しくなりました。
幼虫はまだ40匹くらい居るのでもうちょっとこう、計画的にキレイに撮ろうかと思ってます。
ツノゼミ写真はこちらにあげています
https://twitter.com/TreehopperG
https://www.instagram.com/riodekito/
ツノゼミGO は世界中オフラインで遊べる無料のツノゼミ探しです。
みんなやればいいのにと思っています。
ー なぜなら地球上にはポケモンよりも多いツノゼミ達がいるのだから ー
グアテマラ在住です。
旅行業に携わっているおかげで、中南米諸国へ行く先々で時間を見つけては道端の植え込みを探してみたり山に分け入ってみたり、あっちこっちでツノゼミを探しては写真に撮っていたこの2年。
ツノゼミ好きに育った息子とも一緒に遊べるいい趣味を見つけたとばかり、夢の全種類コンプリートをライフワークにしようと思っていたのに、コロナの影響でそれも正に夢となりそうです。
旅行業の収入は早々に大幅カットされ、中南米でのツノゼミ生活もいよいよ今年で最後かと、日々の虫探しの様子を動画で記録し始めました。
現在グアテマラは夜間外出禁止、公共の自然公園や、大農園私設が閉められているため例年行っていた虫を探せる場所への移動も限られています。
なので晴れた日に家からおよそ半径100m以内に居るツノゼミを、息子と歩いて1時間ほど探していますが、平均すると毎日3〜5種類は見つけています。
きっとこの記録はいつか重要になるはずと信じて、今後も出来るだけ上手く映像を撮っていきたいと思っていますので、
ここまで読んでくださったツノゼミ好きな方、ぜひチャンネル登録をお願いします!
https://www.youtube.com/channel/UCn5-o5RjoqiV4mhWcalT97g?sub_confirmation=1

この段階では、単に大きくなるだけではありません。どの部位を成虫らしく仕上げるかが選ばれます。ツノゼミでは、その選択の中でも前胸の変化がとくに目立つように見えます。発生と進化のずれに関心がある読者にとっても、同じ生物を成虫だけでなく途中段階から見直すと、この差はかなり印象的です。
“暴走した前胸”は、進化の産物が発生の後半で強く現れる例として読める
ツノゼミの前胸は、しばしば進化の気まぐれのように見えます。でも見方を変えると、あれは暴走というより、成長の後半で強く現れる拡張のように見えます。出してよい時期まで待たされていたように見える構造が、成虫段階で前面に出てくるのです。
この見方のよいところは、若虫の地味さと成虫の奇抜さを対立させずに済むことです。若虫は未完成ではなく、若虫として完成している。成虫の突起はその続きを足したものではなく、段階が変わったことで現れる別の完成形だと考えられます。
ツノゼミの前胸突起は前胸(前胸背板)上の構造ですが、その進化的・発生学的な位置づけをどう考えるかには議論があります。発生と進化の関係を比較しながら見たいなら、この研究もその論点に触れる文献の一つです。
奇妙な形には、奇妙な理由があるとは限りません。少なくとも、成長段階ごとに表れ方が変わる制御を想定すると、外から見た落差は理解しやすくなります。
若虫から成虫への切り替わりを見ると、前胸の解放がどこで起こるかが見えてくる
たとえば羽化直後のツノゼミを見ると、成虫の形は急に空から降ってきたものではなく、折りたたまれていた設計が展開されたもののように見えます。変化は劇的ですが、無関係ではありません。むしろ、後の段階で強く現れる形が表面に出たという印象が強く残ります。
別種の羽化映像でも、その感覚は共通しています。前胸背板が伸び、成虫らしい輪郭が整っていく様子は、切り替わりの瞬間を視覚で理解させてくれます。こちらも参考になります。
深夜0時半頃から約50分、三脚が思うように届かなかったので一眼レフ手持ちで撮りました。ので、たくさん手ブレ補正かけてます...
一応前胸背板が伸びきったぽかったので、午前1時半に撮影終了しました。成虫と同じ形に固まってからだんだんと色が黒くはっきり浮かび出てきます。そこまで撮りたかったのですが、眠くて眠くて...
腕はプルプル、首はガチガチになって撮れた映像なので、なるべく早送りしないで編集してしまい、一体誰が最後まで見るんだと思うほど長くなりました。空中に固定出来る三脚がほしいです。
3日間だいたい2時間おきに羽化の時間帯を探るべく観察してましたが、どうも日が暮れて暗くなった直後と、真夜中過ぎに脱皮の波がきてるような気がします。どのレベルの幼虫たちも昼間は脱皮しているのを見かけませんが、この2回の時間帯には脱皮している確率が高いです。それでも朝いる成虫の数がちょっとずつ増えているので、朝までにもっと脱皮時間の波みたいなのが来るのかなあ、日が昇るまえかなあと想像しますが、眠いのでこれ以上詳しく調べる気はありません。一応撮影できたけどこれ、終齢幼虫を虫かごに拉致ってテーブルの上で撮影すれば簡単じゃね?と思いなおし、終齢幼虫ゲットしました。成虫に進化する機会を再度見るチャンスが有れば撮影したいと思っています。
ツノゼミ写真はこちらにあげています
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参考文献:
INSECTOS DE GUATEMALA
ツノゼミ ありえない虫
ツノゼミGO は世界中オフラインで遊べる無料のツノゼミ探しです。
みんなやればいいのにと思っています。
ー地球にはポケモンよりも多くのツノゼミ達がいるのだからー
グアテマラ在住です。
旅行業に携わっているおかげで、中南米諸国へ行く先々で時間を見つけては道端の植え込みを探してみたり山に分け入ってみたり、あっちこっちでツノゼミを探しては写真に撮っていたこの2年。
ツノゼミ好きに育った息子とも一緒に遊べるいい趣味を見つけたとばかり、夢の全種類コンプリートをライフワークにしようと思っていたのに、コロナの影響でそれも正に夢となりそうです。
旅行業の収入は早々に大幅カットされ、中南米でのツノゼミ生活もいよいよ今年で最後かと、日々の虫探しの様子を動画で記録し始めました。
現在グアテマラは夜間外出禁止、公共の自然公園や、大農園私設が閉められているため例年行っていた虫を探せる場所への移動も限られています。
なので晴れた日に家からおよそ半径100m以内に居るツノゼミを、息子と歩いて1時間ほど探していますが、平均すると毎日3〜5種類は見つけています。
きっとこの記録はいつか重要になるはずと信じて、今後も出来るだけ上手く映像を撮っていきたいと思っていますので、
ここまで読んでくださったツノゼミ好きな方、ぜひチャンネル登録をお願いします!
https://www.youtube.com/channel/UCn5-o5RjoqiV4mhWcalT97g?sub_confirmation=1

結局、ツノゼミの謎は、あの突起は何のためかだけでは足りません。より面白いのは、なぜ若虫のあいだは黙っていたのかという点です。
一つの見方としては、前胸の力がなかったのではなく、目立ち方のタイミングが後ろに寄っているのかもしれません。ツノゼミの奇妙な突起は幼虫で欠けているのではなく、前胸を大きく作り替える発生のスイッチが半変態の後半まで強く抑えられ、最終齢から成虫化にかけて解放されることで現れる。そう考えると、ツノゼミは変な虫というより、同じ前胸を成長段階ごとにかなり違う強さで使い分ける虫なのだと思います。